藻谷浩介氏の講演会、大盛況でした!

12月5日、「デフレの正体」の著者・藻谷浩介氏をお招きしての講演会を開催しました。


周囲の何人かからは、「そんなに一般になじみの大きい方ではないから、一体何人集まるの?」
と言われましたが、私は“大丈夫”と確信していました。
案の定、ほぼ定員一杯の100人ほどの参加者があり、会場の雰囲気も大いに盛り上がり、まずは
「大成功」と言えると思います。


さて、ご講演をお聴きして考えたことです。
私はこれまで3回、藻谷氏の講演をお聴きしていますが、毎回新しく“発見”があります。
新しく気づかされたことも含め、私の“気づき”です。


1.思考の基本は、「演繹」ではなく「帰納」!?


 「事実を見ろ!」というのが藻谷氏の最大のメッセージだと思います。
 そして、「事実から考えろ!」ということです。


 考えてみると、最初から“考え方”が示されている命題については、何となく安心して“お勉強”
 できるので、人間だれでも、そこに頼りがちです(大いに自己反省!)。
 でも、その考え方自体が本当に正しいのかは、常に検証しなければならない。
 だから、正しいか否かも含め、まずは事実をどう考えるかから始めるのが、まずなすべきこと
 になります。


 今回の講演の前後、“主催者特権”で藻谷氏とお話をさせていただく機会を得ましたが、
 各地での講演の機会で話を聴く、現場のいろいろな事象が非常に参考になるとのこと。


 この点、簡単なようで、実は非常に根深い問題だと改めて感じました。


2.東京に住む我々が考えるべき最大の課題とは?


 改めての“実感”ですが、東京も含めた首都圏は全国最大の「高齢者人口増加地域」です。
 ですから、まず考えるべきこと・なすべきことは、短期的な選挙用の“受け狙い”ではなく、
 この現実をどう受け止め、まずなすべきことは何か、を考えることです。


 という視点から、「豊島区はどうすべきか?」を考えて、今年4月の豊島区長選を戦った
 つもりで、少なくともこの点は「私は正しかった!」と改めて考えました。


 何となく税金を注ぎ込んで「話題のスポット」をつくれば、昔(=高度成長期)のように、
 「人がわんさか集まる!」という政策(?)は、“幻想”に過ぎません。
 今の豊島区政は、もっと現実を見るべきです。


3.「何をなすべきか?」を考えるのは、所詮は各自の問題と自覚すべき!


 何人かの方から、これまで「デフレの正体」についてご意見を伺ってきました。
 その中の幾つかですが、
  「デフレの正体」は、「何をなすべきか?」の対策部分が弱い。
  「デフレの正体」は、“成長戦略”について、語っていない。
 だそうです。


 でも、「何をなすべきか?」について、もし“正しい正解”があるのなら、みんながその通りに
 動くので、結果的に誰にとってもの“正解”にはならないはずです。


 だからこそ、「自分で事実を見て、自分の頭で考えること」が基本になり、我々が心がけること
 ではないか、藻谷氏のお話を伺って、そう考えました。


以上、今回の講演会についての、とりあえずの“一言”です。