まちの駅全国大会(2)

hino-katsuaki2011-07-08

2日目は、エクスカーション。
3つのコースに分かれ、「まちの探索」です。
私は、Eボートに乗って川からまちを探索するコースに出かけました。


Eボートとは、10人乗りのゴム製の手漕ぎボートです。
 *活動内容も含め、詳細は、http://www.jrec.or.jp/e-boat/
動力がないので、自由にどこの川でも行き来できる“優れもの”(?)。
今回は、学生グループと合同して計9艇の“大船団”(?)を組み、亀有駅近くから横十間川を遡り、
建設中のスカイツリーの間近まで行きました(写真は、眼前に迫ったスカイツリーです)。
私も含め、特に男性陣は、各ボートの先頭で“音頭”をとる女子大生につい乗せられ(?)、それなりに
がんばりました。


ということで、全国大会2日目で感じたこと。


1.都心の川の位置づけについて


  普段道路しか通行していないと、川は「道路を遮るもの」でしかありません。
  しかし、こうして川を行き来すると、“水運”というものの存在が実感としてわかります。
  また、この人力によるEボート、自転車よりもはるかに遅いスピードの上、さぼって漕がないと
  前に進まない代物ですから、まさに「スローライフ」を地でいくといった感じ。


  「せっかく存在する川を、都心の我々の生活の中で、もっと活かさない手はない!」ということ
  を改めて感じた一時でした。
  豊島区には、現在区境の神田川ぐらいしかありませんが、現在暗渠となっている川を一部
  復活させてもよいかもしれません。
  (ソウルでは現大統領が市長時代、清渓川を“復活”させた例もあるので、あながち夢物語
   とばかりも言えないはずです)
  

2.自治体リーダーの心構え


  ボートクルーズ後、江戸川区小松川のパルプラザショッピングセンター(ここは各店がまちの駅
  になっている)に移動し、商店会の方々による心づくしのバーベキューを皆で堪能しました。


  前日に引き続き、ここには、まちの駅連絡協議会の会長である新潟県見附市の久住市長が参加され、
  ほぼ最後まで残られて、我々と“平場の”議論で盛り上がりました。
  同市長は、私の最も尊敬する首長の一人ですが、重要なテーマのためには「とことん付き合う」
  という姿勢にはいつも感動を覚えます。
  やはり自治体のリーダーはこのぐらいの行動力・エネルギーが必要だと改めて痛感しました。


  どこかの首長のように、通り一遍のかっこよさだけを追っているようでは人は付いて来ない
  のでは?
  こう比べると、私がめざすべき自治体のリーダー像がより鮮明になった気がします。


3.まちの駅の特色とは?


  これは、まさに2日間を通じての改めての再認識とでも呼ぶべきものです。


  まちの駅は確かに、既存の商店への集客を大きな目的の一つにしています。
  でも、特別な観光ネタ・名所ネタで人を呼ぼうという取組みではありません。
  (そのようなネタで集客が図れる地域は、そもそも「まちの駅」をめざす必要がない)


  では何で人を呼ぼうとするのか?
  前日に私が参加した部会で話し合われたように、各店(=各まちの駅)の「おもてなしの心」
  で呼ぼうというのが基本です。
  特別にお金をかけた何かに頼るのではなく、もともともっている「人の魅力」「店の魅力」に
  より磨きをかけ、そこで人を呼ぼうという取組みといってよいでしょう。
  

  昨日から感じていた「まちの駅に取り組む人々の魅力」の源が何であるか、よくわかったような
  気がします。
  これこそがまちの駅の特色と言えるのでは?