豊島区の新庁舎計画-議会での審議結果

12月8日の総務委員会での再審議に続き、10日(金)に新庁舎計画に対する議決(庁舎位置変更条例に対する
議決)が行なわれました。


結論から言いますと、
  条例案に賛成:自民、公明、民主、社民、生活者ネット、刷新の会⇒計28名
  条例案に反対:日野、共産、行革110番⇒計8名
で、残念ながら条例案が通りました。


議決される前、与党の中の関係者の一部が、
 「区民の中にはこの計画に反対の方も多い。その意向を汲んで一部議員が造反するかもしれない」
などといった話(自分の周囲の区民の機嫌をとろうとする“口先”だけの対応?)を流していたと聞きましたが、
そんな“勇気ある行動”に出る与党議員は一人もいませんでした。
まあ、これまでの言動を見ていると、当然と言えば当然ですが・・・


総務委員会の委員ではない私は委員会審議に加われなかったので、この議決の前に行われた議員協議会において、
私は以下の指摘・質問を行いました。
 1)区の答弁で、「将来、地方分権で仕事が増えるから、広い面積を確保しておかないといけない」とのことだが、
  これは一般常識(公務員の削減、行革、役所の業務の民営化など)に反するのではないか?
 2)総務委員会での答弁で、「区民の合意が得られたか?」の質問に、「議会と町会の意見を総合的に判断して理解
  が得られた」と答えたが、区の考える民意とは、「議会と町会」だけなのか?
  町会といっても、町会自体に賛否を尋ねることはやていないので、区の言う町会とは、「町会連合会の一部」
  ではないか?
  *町会連合会:豊島区内の全町会長が参加している組織。
 3)収支計画で、区長や部長が「たぶん大丈夫」と言っているが、こういうのは“個人的推測”と言うのではないか?
  本当に大丈夫というなら、計画の実行を停止条件(=「お金が予想通り確保できたらやる」というような条件付
  で行うという形)のような形でやったらよいのではないか?
 4)具体的な提案がなかったというが、そもそも提案を求めたことなどないのではないか?
  私自身、西口の何人かと「“ウルトラC”の案」を検討し、国の関係機関・民間企業などを回ったが、「区が他の
  案を受け入れる姿勢がない」とのことで、私の案そのものは高く評価されながら、具体的な提案に至らなかった。
  正式に提案を求める姿勢があれば、具体的な提案は出てきた可能性がある(当然、私以外からも)。


これらに対する答えは(概要)、
 1)今の業務量から考えて、新庁舎の面積を見積もったので、将来のことを考えて広くしたのではない。
 2)町会の一部ではない。広く町会の方々に説明して理解を得てきたと考えている。
 3)個人的推測とうようなレベルではなく、私(=区長)のこれまでの様々な経験から大丈夫だと確信している。
 4)パブリックコメント等で意見を求める中で、提案等を聞いてきた。
といったものでした。
上記の答えの中では、特に2)3)について、区長から“色をなして”(私の見方ですが)の答弁がありました。


さて、結果は条例案可決となりましたが、建設工事が始まるのは来年の秋です。
工事が始まる前なら、まだ手は打てるものと考えます。
来年の選挙で区長が変われば、新区長がこの計画に見直しをかける形で、見直しは可能となるはずです。
こう考え、早速議決の翌日から「どんな手が打てるか?」この辺に知識のある方々と検討作業を開始しました。
このブログをご覧の方の中でも、何かよい対策・アイデアなどをご存知でしたら、是非お教え願います。


私は来年の統一地方選に向け、
 「現区政のハコモノ計画を全面的に見直す!」
を争点にしたいと思います(当然、新庁舎計画も含む)。


【ご参考】
 12月9日の産経新聞において、
  「豊島区庁舎 合築に異論  来春区長選の争点にも」
 とのタイトルで、この問題が取り上げられました。
     ↓
 http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/tokyo/101209/tky1012090000000-n1.htm