「いぬでん」に乗ってみると・・・

hino-katsuaki2010-11-21

11月20日(土)、西武鉄道が企画した「いぬでん」に乗りました。


ひらがなで書くと「?」ですが、「犬」「電」のことで、要は、犬と一緒に電車に乗るということ。
普段でももちろん乗れますが、何が違うかと言うと、普段ならケージなどの一定の入れ物に犬を入れなければ
ダメなのですが、今回の企画は、「犬連れ」だけを集めて電車に乗せ、車両の中で犬を放してもよいという
“破格”の(?)企画です。
*同社の説明等は、http://www.say-seibu.jp/yu_event_detail.php?idx=1699


我が家でも今年2月から犬を飼い始めたので(http://d.hatena.ne.jp/hino-katsuaki/20100601)、どんな状況
になるか、期待をしながら、「家族3人+1匹」で乗ってみました。

  
犬の散歩をしたりドッグランに行ってみてわかってきたのですが、少なくとも、このような「人前に愛犬を出す」
という行動に出る人は、
 ・犬が大変好きである。
 ・そのような自分の“嗜好”を他人に見せても構わない。
 ・同じような“嗜好”の人間とは共感をもちやすい。
といった特徴があるようです(もちろん、私も含めて)。


案の定、9時前に集合場所の西武新宿駅に行くと、それらしい一行が集まっていました。
受付を済ませて自分の乗る車両ごとに並ぶと、早速前後の「犬 及び 人」とにこやかな談話(?)が始まりました。


そして車両へ。


車両といっても、犬用の特別車両があるわけではなく、全く普通の列車を使います(=西武線を走る黄色い車両)。
中へ入ると、普通の車両なのですが、床はダンボールのような紙が敷いてあり、座席と窓の下半分はビニール
で覆われています。
車両の中では犬を放してもよいということになっているので、そのための“防御装置”です。


私が乗ったのは、2号車です(犬が乗ったのは計4両)。
この段階ではまだ犬を出せないのですが、そろそろ“フライング”が始まります(乗った人は、一刻も早く
犬を出したいので)。


電車が出発して「OK」が出ると、早速
  人 ⇔ 人
  人 ⇔ 犬
  犬 ⇔ 犬
のコミュニケーションが始まりました。


最初は人間が座ったまま、自分の座席の周辺だけ犬に動き回らせていたのですが、だんだんなれてくると
人と犬が車両の間を行き来するようになり、そこにこの光景を取材しようという報道陣が“参戦”して、
だんだんものすごい光景になってきました。
*このイベントを報道したた記事にも写真が載っていますが
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20101120dde041040029000c.html)、ここに掲載した写真
(私が取ったもの)の方が、この場をよく伝えていると思います。


乗った全員が“犬好き”ですから(たぶん、報道陣も)、自分以外の犬になめられようが、飛びかかられようが、
全然お構いなし。
むしろ、車両の中が一体となってそのような雰囲気を楽しんでいました。


そして終着の西武遊園地へ。


同駅を出てすぐの階段で全員(+全匹)で記念写真を撮り、後は遊園地内で自由行動に。
犬と一緒に乗れる乗り物に乗ろうと、子どもと行くと、さっき同じ車両で一緒だった「ポテトくん」や
「アメちゃん」「七之助くん」などがいて、またそこで談笑が始まります。


家族での昼食後、私だけ所用があったので、途中で帰ってきました。
*妻の話では、帰りの車両の中では、大半の犬と人が満足感の中で眠っていたそうです。


さて、このできごとを通して考えたこと。


犬を飼い始めてから感じるようになったのですが、この「ペットへの投資」、お金を使わない今の
デフレ状況下では、極めて“異質な市場”になっていると思います。
もちろん限度はありますが、「かわいい愛犬」のためには少々の投資も惜しまないという人は
大勢いるはず。


もちろん、ビジネスとしての有望性は語られていますが、地域活性化の一つとしても何かに使えるのでは?


普段ペットと参加できないような場所・機会を“開放”することで、かなりの“集客”があるはず。
大した設備投資は要らないわけですから、いろいろなケースを考えて実験してみる価値はあるものと
考えた次第です。


たぶん、「特区」というほどの“構え”は要らないはずですから、ちょっとしたアイデアを試して
みても面白いと考えました。