市町村長による「骨太の議論」(首長連携交流会の議論から)

5月22・23日、これまでも何回か参加してきた「首長連携交流会」に参加してきました。


今年は、参加首長の人数が例年よりも少なめの上、「今年の最重要課題はこれだ!」
といった感じの共通テーマが明確でないため(私の認識)、何となくふわっと
した感じ(?)で始まりましたが、2日目の23日になると、逆に、目先のテーマを
超えた根本的な「首長のあり方」「政策の考え方」に話が及び、非常に興味深い
話が聞けました。


一番印象に残ったのは、政策を考える上で、
 「目的と手段を区別して考えるべき」
 「目的・理念をはっきりさせることが最重要である」
という、至極当たり前のことです。


例えば、教育では、小中一貫や少人数学級等、効果的とされる教育施策の是非が
さかんに議論されますが、そもそも「どういう子どもを育てるか?」といった、
子どもの姿についての理想像・グランドデザインがなければ、「どういう施策を
選ぶか?」という議論はくるくると変わってくるはずです。


教育のそもそも論として、例えば、
 「学力の高い子どもをできるだけ多く育てる」
のか、
 「(学力はそこそこでいいとして)身体的な健康を第一とする子どもを育てる」
のかによって、選ぶ施策は異なってくるはずであり、このそもそも論(目的・理念)
を明確にしないで施策を議論しようとするから意味のある政策論にならないの
だということです。


某市長が「わが市のグランドデザイン」として、子どもの点に関し、
  世の中に役立つことを喜びと感じる子どもをつくる
ということを語っておられましたが、このように理念・目的がはっきりしている
からこそ、
  小中学校の教育内容はどうするか?
  大人との接点をどうもつか?
  教育に関しての、役所の組織のあり方はどうあるべきか?
といった“各論”が整理されてくるのでしょう。


この会に集う首長は、意欲・能力の面だけでなく実績の面でも大変優れた方が
多く、そのような方たちの議論を通して生れる言葉だからこそ、一層重々しい意味
をもってくると感じました。


さて、2日目が盛り上がったもう一つの理由は、民主党のS代議士の話です。
まだ“私案”なのでしょうが、総選挙に向けての候補者の公募にあたって、
 ・首長経験2期以上
 ・年齢50歳以上
を条件にしたいとのこと。
司会者ものりにのった感じで、「希望者はいませんか?」と何回か会場に尋ね、
「あなたはどう?」みたいな“誘い”(?)もあったりで、盛り上がりました。