2009年は、「“自治体”としての東京」を見直すよい契機!

昨年後半から景気低迷の影響がいろいろなところに現れてきているようですが、
ここ数年の「景気好調→税収増」に沸いた東京都・東京23区にとっては、これ
までのあり方を見直すよい契機になると考えます。


私は豊島区の地方議員なので、話は豊島区の状況が中心になりますが、ここ
数年の傾向として、23区の特に都心部では、区ごとの「都市間競争」が
話題になり、それに対して公共投資を行う(=税金を注ぎ込む)施策が
着々と準備されてきた観があります。


昨年12/31のこの場でも述べたように、私はこの考え方(=「23区の中での
都市間競争に勝つことはよいことであり、そのために大きな公共投資を行う
ことは、正しい税金の使い方である」という考え方)自体が適当ではないと
考えますが、この景気低迷下では、否応なしにこれまでの施策は見直さざる
を得ないようになるでしょう。


豊島区について言えば、この種の主な施策として(明確に挙げられている
もの)、
 ・路面電車LRT)構想
   池袋駅前から、僅か700mだけの路線を全く新たに敷設するというもの。
   距離を考えればわかるように、「住民の交通の利便性向上」に寄与
   するものでないことは明らかです。
   誰が乗って、誰が得をする?
 ・東西デッキ構想
   簡単に言うと、池袋駅の線路上に大きな“橋”をかけるというもの。
   確かに、駅の東西の行き来は便利になりますが、線路上に人工地盤
   を構築するには莫大な建設費がかかります。
   景気低迷下で隣接する百貨店も改装投資を控える今、これをやるには
   区がほとんどの負担をかぶるしかない?
 ・健康センター
   敢えてこの“仲間”に入れておきます。
   現庁舎の隣接地に健康センターなるものを建てようという構想。
   現在でも様々な場所で保健・介護等の施策が展開されているので、
   「どんな具体的な必要性があり、どんな具体的な効果があるのか?」
   と議会で質問したところ、「それは後から考える」との回答。
   後から出てきたプランには、主な目的として、なんと「賑わいの創出」
   と記されていました。
   やっぱり上2つと“同類項”?
などがあります(他にも、付随したものが幾つかあり)。


簡単に言うと、
 「この不況下でそんなことやる必要があるのか?」
という議論が大いに活発になるはずであり、その議論の中で、
 「本当に必要な施策とは何か?」
が改めて真剣に議論されることになるだろうと予想しています。


もちろん、「予想する」だけでなく、広く住民の中でこのような議論が
活発になるよう、活発な問題提起・情報発信を心がけていくつもりです。