フルマラソンに初挑戦!

hino-katsuaki2008-12-24


昨日、兵庫県加古川市で行われた「加古川市民マラソン」に参加、フルマラソン
初挑戦で何とか完走しました。
*上の写真はゴール手前150m辺りで。自分で見ても余裕がなくなってます。


もともと5〜10キロ程度のジョギングは日常的にやっていたのですが、9月に
「どうせなら」と思い立ち、そのあたりからマラソン用のトレーニングに気持ち
も身体も切り替えて臨みました。


きっかけは、
 「忙しいビジネスマンが3ヶ月でフルマラソンを完走する方法」(木楽舎
という本を書店で見かけて読んだことです。
この本によると、ほとんど走ったり運動していない人でも、3ヶ月あればマラソン
完走が可能とのこと。
 「じゃあ、自分だったらちょっと“貯金”があるから、楽勝だな!」
と軽く考えて始めました。
いわゆるトレーニング本ではありませんが、心構えや3ヶ月にわたる1週間ごとの
レーニングメニューが素人にもわかりやくす書かれており、実際に体験してみて、
「極めて的を射た本」というのが、3ヶ月経った今の実感です(もちろん、もっと
合理的なトレーニングの方法はたくさんあるでしょう。しかし、素人相手に
方法論だけでなく、「マラソンで何が得られるか?」を伝えてくれた点、私に
とっては「珠玉の言葉」が並んでいました)。


さて、“実践の場”である加古川市民マラソンです。


今回の挑戦については自分なりに努力してきたつもりだったので、子どもにも
自身の挑戦の姿を見せたいと考え(ひょっとしたらカッコ悪い姿を晒すかも
しれないので“リスク”は感じましたが)、義父と3人で前夜は神戸に泊まって
当日会場へと向いました。


市民マラソンのような大会に参加するのが初めてだったので何もわからなかった
ため、「駅が人で一杯」「トイレも長蛇の行列」という状況を全く想定しておらず、
受付までの時間が大分かかってしまいました。
おかげでスタート前のストレッチも入念にとは行かず、集合場所には5分遅れで
駆け込みました。


いよいよスタート。
ある人から、
「格好や雰囲気を見て、平均的なペースでしっかり走りそうなベテランを見つけて
 それに付いていくのがいい」
とのアドバイスを受けていたので、適当な“ターゲット”を見つけ、ついて
いきました。
2.5キロの給水場所で時間を確認すると、16分だったので、少々遅いと感じましたが、
集団の流れに身を任せて進みます。
5キロを過ぎる頃から、私のターゲットだけでなく、周りのランナーたちも、
どうやら私の想定ペース(5キロ30分以内を確実に押さえ、あわよくば途中でペース
を上げて、最終的に4時間を切る)より遅いことがわかり、ターゲットを変えながら、
徐々に自身のペースの感覚を取り戻していきます。


そうやって自身のペースをやっと取り戻してきたのが、20キロ過ぎ。
この頃になると、あまりトレーニングをせずに参加したランナーたちがガクッと
ペースを落とし出します。
それらのランナーを徐々に追い抜きながら、前述の本で書かれていた12週間の
プログラムの基本的な正しさを改めて実感しつつ、ちょっと“優越感”(?)に
浸っていたのですが、想定ペースにはまだ追いつきません。


25キロ辺り、私よりずっと年上の、「いかにもベテラン」の雰囲気を漂わせる2人
のランナーが後ろから追い上げてきて、悠々と私の前に出たところで一つの決断
をしました。
今回は完走が一番大きな目的で、「あわよくば4時間で走り切る」は第二目標
だったのですが、何とかスタミナがもちそうだったので、第二目標のために、
「この2人についていこう」と決めました。
出だしが遅かったので、まだ「4時間」は確実に超過するペースでしたが、ここから
1キロ5分30秒ほどにペースアップ。


30キロ過ぎで、この2人がペースダウンしたため、さらに後ろから追い上げてきた
これまたベテラン(しかも抜く時に「がんばれ」と声を掛けながら抜いていく
余裕がある)にターゲットを切り替え、35キロ手前まで行きました。


この時点で頭の中で計算すると、「4時間」は数分程度超過する予想が出たため、
また一つの決断をします。
ちょっと冒険でしたが、ターゲットを追い抜いて自身のペースでゴールをめざし
ました。


比較的ペースアップしたつもりだったのですが、さすがにへばってきたのに加え、
向かい風がきつくなってきたため、思ったほどペースは上がりません。
それでも40キロでは「何とか4時間」ペースになり、後は夢中で走りました。
*右上の写真もゴール手前150メートル辺りのもの。右でカメラを向けているのが娘
 です。


ゴールして自身の時計を見ると、なんと、3時間59分10秒。
達成感に浸りながら、預けた荷物を取りに行った後、“正式な”記録が記入された
「完走証」を受け取りにいったところ、ここで予想外の“どんでん返し”があり
ました。
「完走証」によると、記録は4時間00分49秒とのこと。
そう言えば、ゴールラインは、私がスタートラインと考えてストップウォッチを
押したところ(ゲートの地点)より10メートル程手前で、その10メートルを移動
するのに前がつかえて若干時間がかったことを思い出しました。


残念でしたが、4時間は次の楽しみにとっておくことにします。


さて、今回私が得ることができたものは何か?


一番大きなものは、久しぶりに大きな達成感を得たことです。
よく考えてみると、受験なり運動部での記録や試合なり、社会人になる前は、自身
の目標のために「純粋にがんばる」期間があったはずです。
「純粋にがんばった」が故に、達成感もあったのですが、いつの間にかそんな
感覚は忘れていたようです。
今回の体験で、この忘れていた感覚が取り戻せた気がします。


その他の“収穫”については、反省とともに、じっくり考えてみたいと思います。


最後になりましたが、大会を支えていただいた皆様、ありがとうございました。
給水・トイレなどが充実していたので、安心して走れましたし、やっぱり沿道で声
を掛けていただくのは「心の支え」になります。


また、大会前にアドバイスをくれたO市のIさん、入念にマッサージ等のケアをして
くれた治療院のMさんにも、感謝の気持ちで一杯です。