「せんたく」をどう考える?
1月に前三重県知事・北川正恭氏らが立ち上げた、
地域・生活者起点で日本を「洗濯」(選択)する国民連合(せんたく)
についてです。
マスコミ報道でしか内容を把握していませんが、私が注目し、また、大きな
疑問としてもっている点は、この「せんたく」が、
どれだけ政治的に大きな力を発揮する姿に成長するのか?
そして
「政治的な動き」として、どのようなプロセスを描いているのか?
という点です。
昨日、第13回全国首長連携交流会(http://www.leadersnetworks.jp/)において、
「せんたく」の世話人である北川氏と長岡市長・森民夫氏のお話を直接伺い
ました。
会場で配布された資料によれば、「せんたく」の趣旨と活動目標の中で、
・「せんたく」は次の総選挙を有権者にとって実りあるものとするために
活動する
・いわゆる「新党運動」や「政界再編」をめざすものではない。
・特定の政党や候補者の支持、推薦や選挙活動等も一切行わない。
・「せんたく」の肩書きで参加メンバーがそのような活動を行うことも
一切禁ずる。
とあります。
次の総選挙を最大の“目標”とするようですが、「政治的な動き」は
行わないのでしょうか?
せっかく“当事者”にお話を伺える機会なので、説明の後、直接疑問点を
ぶつけてみました。
私の質問は、
・選択が特定の政党を推さないというのはわかる。
・しかし、今の政治家の中には、「せんたく」の目標・理念にとって、
「好ましい政治家」と「好ましくない政治家」がいるはずであり、
前者をできるだけ増やし後者をできるだけ減らすことが、「せんたく」
のめざす日本に近づける近道の一つではないか?
・また、この“近道”を示すことで、政治家全体も、「せんたく」の
理念に従おうとするのではないか?(政治家は選挙が怖いので、
“脅威”には従うようになる)
*この質問については、直後に行われた懇親会で、何人かの方から、
「いい質問だったよ」との“お褒めの”言葉(?)をいただきました。
これに対する回答のポイントは、やはり上記の趣旨と活動に基づくもの
でしたが、少々「おやっ」と思ったのは以下の点でした(以下は私の“理解”
による“意訳”なので、実際に使われた言葉とは多少異なると思います)。
・「せんたく」の“守備範囲”は、生活者起点と地方主権である。
・(従って)政党のマニフェストの中味には踏み込むが(しかも事後検証
ではなく、事前の成立過程まで)、例えば防衛などには踏み込まない。
・結果として、国政政党のマニフェストへの関わりは、「一部」である。
だそうです。
「せんたく」に大いに期待する一人として、もっと踏み込んでほしいと思い
ます。
「マニフェストの一部に踏み込む」だけでなく、
「望ましい政治家とは何か?」
「日本の“選挙文化”はこのままでよいか?」
などについて、国民の意識のあり方にまで、大いに「余計なお節介」を発揮
してほしいと考えました。