「役所の“職員”数」を考える

前回の続きです。


豊島区役所の職員数は実際どうなっているのか?
役所側が「こんなに職員数を減らした」として、公式に発表している数字の
実態を改めて調べてみました。
前回指摘した「非常勤」「再雇用」を入れた数字の“補正”を行ってみます。
平成12年からの推移は以下の通りです。


     A:発表数字    B:非常勤・再雇用・再任用  AとBの差
     (正規職員のみ)   を含めた「職員数」
平成12年  2,908人   →   3,421人        513人
平成13年  2,838人   →   3,380人        542人   
平成14年  2,771人   →   3,335人        564人
平成15年  2,671人   →   3,257人        586人
平成16年  2,599人   →   3,223人        624人
平成17年  2,491人   →   3,015人        524人
平成18年  2,405人   →   2,873人        468人
平成19年  2,316人   →   2,792人        476人


いかがでしょうか。
ざっと500人ぐらいの“水増し”があると言えるのではないでしょうか。
しかもこの「非常勤」については、
 「相談員・嘱託医は、月12日以上の勤務、もしくは、報酬支給形態が
  月額の者」
とされていますから、実態はもっと増えるのでしょう。


さらに前回指摘した「業務委託」「指定管理者」分の“職員”を加えたら・・・


正確な数字を出すのであれば、一日8時間勤務として(標準的な勤務時間)、
 「8時間勤務と換算して、何人になるのか?」
などの、“見積もり”が必要になると言えましょう。


職員数に限らず、役所の数字の出し方には、このような「管理会計」の
考え方が大きく不足しているようです。