「義務教育改革シンポジウム」について

私が関心をもったシンポジウムの紹介です。


「義務教育改革シンポジウム」と題し、11月26日(日)に参加無料の
シンポジウムが開かれます。
(主催:東大、読売新聞、ベネッセ。詳細は下記)


今、「教育再生」が大きな課題として取り上げられていますが、個別の
教育方法や精神論が入り混じった形で取り上げられていることに、
私は懸念を感じています。


そもそも教育方法は、百人百様があるのが当たり前であり、「多様な
教育方法の中から、自己責任で最も自分に合う教育方法をやっている
学校を選べる」ことが、一番よい“仕組み”なのではないかと考えます。
(例えば、「百マス計算」には賛否がありますが、合う子供と合わない
子供があるのは当然でしょう)


また、個別の価値観を一律に押し付ける「精神論」を、全体的な教育
システムに組み込もうすることにも問題があります。
精神論は、それに共鳴する人が、選択してその学校・教師のもとに
行けばよいのであり、よほど反社会的・非道徳的なものでない限り、
「価値観」は本来容認されるべきものだからです。
*もっとも、私は、「放任」をよしとしているのではありません。教師も
 含めて社会性・人間性が問題になっている今、個人と公をどう考える
 べきかについては、一定の「教育」が必要と考えています。


その意味で、今最も必要なのは、精神論や教育方法の優劣を論じる
ことではなく、「多様性があることを前提にした『仕組み論』」だと考え
ています。


今回のシンポジウム、もちろん聴いてみなければわかりませんが、
この点で、上記の精神論や個別の教育法に“熱く”ならずに仕組み論
が展開されることを期待し、関心を抱いています。


*お申し込み・お問い合わせ等は、下記サイトから直接お願いします。


以下、シンポジウムについて触れた記事
  ↓
東大・読売・ベネッセが義務教育改革シンポ


 読売新聞社は11月26日、東京大学ベネッセコーポレーション
共催で「義務教育改革シンポジウム」を開く。無藤隆 ・白梅学園大学
が「日本の教育改革はどこへ向かうべきか」を問題提起、田中耕治・
京都大教授が「これからの社会で求められる学力・能力」について
講演する。さらに、葉養正明・東京学芸大教授と田中博之・
大阪教育大助教授が実践事例を報告。苅谷剛彦・東大教授、
穂坂邦夫・前埼玉県志木市長らが討論する。
 東京・文京区の東京大学弥生講堂・一条ホールで午前10時〜
午後5時。入場無料。事前予約が必要で先着300人まで。申し込みは
 http://www.kyoiku-sympo.com/
から応募フォームへ進んでください。
問い合わせは sec@kyoiku-sympo.com へ。