豊島区庁舎問題についての区民への説明会

 6月19日から7月10日にわたって行われた、区庁舎に関する「区民説明会」
及び、それを受けた区議会への説明・報告が終わりました。


新たに浮かび上がってきた問題としては、次のようなものがあります。


1.「区庁舎だけの問題」で考えていってよいのか?


 いくつかの説明会で指摘されたのは、「公会堂」の問題です。
 区が“推している”「旧日出小に建てる」案だと、公会堂の設置・運営
に、少なくとも年間2億円以上の費用がかかります(区有地でなくなる場所
に公会堂を「建ててもらう」ために、賃借料が発生する、ことによる)。
 しかし、現庁舎地に建て替えする場合だと、庁舎と公会堂をセットにして
建てるので、建設費・賃借料はかからないはず。


 こう考えると、「区庁舎の建設費用と公会堂の建設等の費用」を合わせて
考えないと、「正しいコスト比較」はできないことになります。


 でも、もっと突き詰めると、これは公会堂だけではないと言えます。
 どの場所がよいかで、それぞれに「まちづくり」の構想を出している
のですから、付随する費用は「全部セットにして比較すべき」となる
のではないでしょうか。
 例えば、
  ・路面電車
  ・道路整備
等があります。
 どう考えても、「旧日出小」案には、“おまけ”が多過ぎる気がします。


2.「再開発」手法の不透明性を見過ごしてよいか?


 先日の区議会の担当委員会で、再開発に関わる「事業協力者」とされる
首都圏不燃建築公社が、今年3月に急遽敷地内の権利を取得したことが
明らかにされました。
 “権利者”となれば、当然「自己の利益を追求してよい」ことになり
ます。
 自らの利益を追求しながら、「区庁舎という“公益”的な仕事」に
おいて、“公益”的に望ましい事業実施を期待できるのでしょうか。
 ごく一般的な感覚として、これには違和感を覚えます。


 さて、今回、初めての区民説明会が行われた訳ですが、区内12箇所で
実施しての総参加者は246人でした。
 つまり、1説明会で20人ぐらいということ。
 これには、説明会の時間設定・スケジュール公表の時期・場所の問題
等様々な問題があると考えられます。


 しかし、それにもまして大きな問題は、区議会議員の参加者が
少なかった(というよりほとんどいなかった)ということです。
 日頃は「区民の声が大事だ」などと言いながら、その声を聞く絶好の
機会に参加すらしない。
 やはり、「区民の声などどうでもよい」と考えているのでしょうか。


 因みに、私は12回全てに出席しましたので、どの議員が何回参加したか、
下記に記します(当然ですが下記に名前のない議員は、一度も顔を見せない、
ということです)。
 ○自民党:  堀 議員 × 1回(12回の中、1回だけ参加)
  (所属13名) 
 ○公明党:  参加者なし
 ○民主党:  藤本議員 × 2回
        永野議員 × 1回
 ○共産党:  垣内議員 × 2回
        森 議員 × 2回
        小林議員 × 2回
        河野議員 × 2回
 生活者ネット:水谷議員 × 1回
 社民党:山口議員 × 1回
 行革110番:五十嵐議員 × 1回
*日野克彰 × 12回(12回中、全てに参加)