尺八の魅力-藤原道山

5月6日、「尺八の音楽-ジャンルを越えて-」を聴きに行きました(講師:藤原道山、於 新宿・
朝日カルチャーセンター)。


講師藤原道山(ふじわら どうざん、1972年生れ)は、今最も“売れっ子”の尺八奏者です。
雅楽東儀秀樹津軽三味線上妻宏光と並んで「和楽器三大貴公子」とも言われています。
*HPは、http://home.att.ne.jp/iota/dozan/toppage.html


“講義”ですが、音楽の解説というよりは、藤原道山ファン向けの“語り”という感じ。
因みに、
HPの写真からも推測できるように、女性ファンが多く、50人ほどの受講者中、6割ほどが20〜30代
の女性で、最前列はこれらの女性が“独占”の状態。
藤原氏が、「中学の時、笙(ショウ、雅楽の管楽器)が吹きたくてよく神社に行きました」などと言うと、
「素敵ィ・・・」という声が上がっていました。


まあ、こんな雰囲気です。


さて、解説はこのぐらいにして、自身の参考になったこと。


実際の演奏は2曲だけで、子供の頃から関心をもった曲・インパクトを与えられたあらゆるジャンルの
曲を30曲ほど(?)、CD等で聞かせながら、コメントを加えていました。


そこから私が感じたのは、音や曲を“音”としてとらえるのではなく、“イメージ”としてとらえている
のではないか、ということ。


曲というものは、1音1音の積み重なった集積体ではなく、一部または全体が醸し出すイメージであり、
自分が共感できるイメージに遭遇した時(それは曲でない場合もあるらしい)、それを自らの手で“再現”
するのが、彼の“欲求”なり“使命”と自覚しているのではないか、ということです。


多少尺八をかじり始めた自分自身は、もちろん「イメージの再現」というレベルではありませんが、
「音楽というものを最終的にどう考えていくか?」という点で、大いに刺激を受けた次第です。


なお、以上は、自分の概念・考え方の問題ですが、直近の差し迫った課題が「(尺八演奏の)具体的な
レベルアップである」ということも忘れないつもりです。


*上記藤原道山の曲の一部は、下記から視聴可能です。
http://columbia.jp/~dozan/COCQ-83733-2.html