「子供の医療費助成」をどう“活用”するか?
昨今、少子化対策などの目的で、子供の医療費への助成拡大が
各自治体の共通テーマになっているようです。
従来はあくまで「乳幼児」だけだったのが、今では小学生・中学生の
医療費無料化にまで踏み切る自治体も増えてきました。
5歳の子供をもつ親の立場からすれば、この施策のニーズは、
“個人的に”はよく理解・実感できます。
ただ、“政策”として考えたとき、切実なニーズだけに、逆に
「何かに使えないか?」ということを考えています。
今、次のような活用策を考えています。
①税金等の滞納対策
滞納対策として活用した場合、これは結構“効く”と思います。
すなわち、
「税金を滞納した者には子供の医療費助成をやめる」
というものです。
今までの滞納対策のような、「自治体からの融資を制限する」
などでは、対象者が極めて少なく、制度としての有効性は疑問です。
ところが、これの場合は切実な日常ニーズのため、“脅し”の効果は
大きいはずです。
*現に、このような施策を実施している自治体もあります。
②家庭教育を充実させるための“インセンティブ”として
今、学校では、
「朝食を食べてこない」
などが問題になっています。
かねがね思っていたのですが、親への啓発などは限界があります。
「朝食を食べさせない家庭」を無理やりにでも変えさせる“仕掛け”が
必要です。
その“仕掛け”にこの医療費助成を活用してはどうでしょうか。
すなわち、
「子供に(満足に)朝食を食べさせない家庭には、医療費助成
をやめる」
などとする訳です。
学力向上策の一環として、もっと発展的に活用してもよいと思い
ます。
私は、「制度」というものは、アメとムチを駆使して、人間を望ましい方向
に誘導するものだと考えています。
上記の場合は、「医療費助成」という手段を“アメ”だけに終わらせず、
“ムチ”としても使っていくことを意味します。
現状を少しでもよくするための有効な施策となると思いますが、いかが
でしょうか。