「豊島区の新庁舎建設問題」について

 2006年年明けの話題は、7月頃から急に(?)話題になってきた「新庁舎建設」
についてです(http://www.city.toshima.tokyo.jp/news/20051205_2.pdf)。


 巷では、「先頃ダメになった『第2東京タワー』の次は『新庁舎』か。
区はどうしてグリーン大通り周辺に固執するのか?」という指摘もありますが、
それはさておき・・・


 豊島区の現庁舎は、23区で最も古いものであり、確かに新庁舎建設の
必要性はあると言えます。
 ただ、これを考えるに当っては次の3つの観点が必要と私は考えて
います。
 *なお、以下の点は、昨年私が担当委員会で主張してきた内容です。


【大切なこと その1】
 財政難の今、慎重なことの運びが求められます。
 上記の「巷の噂」は、決して少数意見ではないと思われます。
 賛否の意見は多くの区民意見が反映されたものとなるようにすべき
です。また、賛成の場合でも、できるだけ多くのアイデアを求めるよう、
できるだけ時間をかけるべきです。
 (区の作成資料によれば、「既に有力案は一つ」との書き方になって
 いるように見えます)


【大切なこと その2 「建てる場所はどこがよいか?」】
 これまでの“常識”では、「庁舎と言えば、自治体の所有地に建てる
もの」でした。
 しかし、民間のオフィスと同じように、「賃貸」や「区分所有」も可能
です。法制上の制限はありません。
 このような発想から出発すれば、場所に対する“選択肢”はいくら
でも拡がります。
 幅広い選択肢を考えた上で、コスト・立地・地域活性化等の様々な
「評価基準」から選べばよいのです。


【大切なこと その3「新しい庁舎はどのような“形”にすべきか?」】
 どこかの市や区のように、「これぞ庁舎だ!!」というような立派な(?) 
建物をつくる必要は全くありません。
 可能な限り合理的・効率的な“オフィス”であるべきです。


 現区役所の中で稼働率が小さい部分やムダな部分はどんどんカット
すべきです。
 例えば、議会の本会議場。
 議場は、それしか用途のない「ムダな」スペースです。
 普通の大会議室としてつくれば、空いているときは他の用途での
活用が可能となります。
 また、広々とした1Fロビー等も要らないでしょう。
 民間オフィスの待合スペースに限りなく近づければよいのです。


 このようなつくりのメリットは次のような点です。
 ・建設コストが下がる。
 ・将来、人員や部門の縮小がなされた時に、「空いたスペース」を民間等
  に貸すことができる(庁舎が賃貸の場合は、その部分を返却することで、
  コスト削減につながる)。


以上が、現段階での「日野の意見」です。