“仕分け人”になるには?

2月23日、横浜市大・エクステンションセンターで「事業仕分けコーディネーター
養成講座」を受講してきました。
構想日本などが進めている「事業仕分け」では、自治体の個々の事業に対し、
何人かの評価者が、「不要だ」「これは民間でやるべき仕事」「改善が必要」
などの“判定”を下すのですが、この講座は、その評価者を養成するものです。


冒頭の説明の後、模擬事業仕分けがあり、「会場からもどなたか?」との
お誘いがあったので、勇んで「臨時仕分け人」になりましたが、他人がやるのを
見るのと自分がやるのとでは大違い。「仕分け人への道」の難しさを実感しました。


でも、なかなかよい体験・教訓を得たと思いますので、「仕分け人への道」について
触れておきます。


1.仕分け人に必要な態度・資質
   「自治体行政についてのある程度の知識を有する」
   「自分の考えをコンパクトにまとめて話せる」
  などの点は必須として、その他に次のようなポイントがあるのではないでしょうか?


 1)協調性
   改めてわかりましたが、事業仕分けは「チームプレー」です。
   複数の評論家が各々の自説を競う場ではありません。
   したがって、「いま何が議論のポイントになっているか?」を明確に捉えた
   上で、チームとしての議論を進ませようという意識が必要です。
   人間誰しも、「人とちょっと違ったことを言ってやろう」と思うもの
   ですが、そのような独善性はマイナスのようです。
   *この点、私を含め、「会場からの飛び入り」は、少々“KY”だったかも・・・


 2)「攻めどころ」をつかむこと
   事業仕分けは、コンサルタントのような「精密な改善提案」を出すものでは
   ありません。
   30分程度の時間の中で、「必要か不要か?」「民間でやるべきか?」「今の
   ままでよいか?」などの点について結論を下すものです。
   そう考えると、事業の細かい点のあり方や些細な数字にこだわるのは適当では
   ないと言えます。「ざっくり、かつ、的確に捉えるやり方」をめざすのがよい
   のでは」、と感じました。
   *ただ、この点の具体化は、今後の自らの「修行上の課題」です。


2.仕分け人のスキルを身につけるには?
  「こんな講座内容だったら、即席仕分け人になれるのでは?」との、自己反省を
  踏まえた提言(というより、講座内容への「個人的な希望」)です。


1)説明資料から判断する「攻め方のポイント」の解説
    これまで見てきた実際の事業仕分けでは、仕分け人の方が各々「攻め方の
    ポイント」をもって議論を展開していたと思います。
    「これまでの経験から、こんなところが目のつけどころ」という点を、
    教えていただければありがたいです。
    *この点については、講座終了後の懇親会で、そのような「次回構想」を
     主催者側から伺いましたので期待しています。

  
2)解説を交えたロールプレー
    今回は、全て終わった後に解説が入りましたが、ポイントごとにストップ
    して解説を交えて進めてはどうでしょうか?
    イメージとしては、新入社員教育のビデオなどで、よい例・悪い例などを
    出しながらマナーなどを学ぶものがありますが、あのような感じのものです。
    例えば、
     「コーディネーターが示した議論の方向について、AさんとBさんの
      対応の違いから、どちらが適当か?」
    などです。
    私のような飲み込みの悪い人間には、良い例と悪い例を比較対象させながら
    説明してもらうと大変わかりやすくありがたいです。