「第11回首長連携交流会」に参加して考えたこと

 先日(5月12日〜13日)、「第11回首長連携交流会」
(http://www.leadersnetworks.jp/zenkoku/zenkoku_top.htm)に参加してきました。
 文字通り、全国の市町村長が参加する会ですが、特長は、市長会などのような“公式”
の会ではなく自発的に集う会なので、意欲・能力の面で優れた市町村長が集まる非常に
熱気にあふれた会だということです。
 会員に名を連ねているのは300人ほどですが、今年は60人ほどの参加がありました。


 私は今年で3回目の参加です。
 首長でもない私が参加できるのは(しかも、“大きな顔”をして発言までできる!?)、
「意欲のある者は受け容れる」というこの会の度量の大きさと、事務局のご厚意
によるものです。


 さて、感じたこと・考えたことを2点ほど。


1.「本当にものがわかった人」が首長になると自治体は大きく変わる、ということ。

 当たり前のことですが、全国の自治体の中でも意欲・能力的に優れた首長の議論に
接すると、このことを痛感します。
 2日目のパネルディスカッションにおいて、長岡市の森市長が(この方は大学時代
に豊島区在住)、
「首長の面白さは、福祉から教育まで総合的に全ての行政を左右できることであり、
ここが国との大きな違いだ。国の仕組みをよく知らない人間は(森氏は旧建設省出身)、
国の場合でもどこかで総合的な運営をしているところがあると思っているが、そんな
ところはない。やろうと思えばできるのは総理大臣だけだが、現実に不可能だし、
できていない」
という旨の発言をしていました。
 首長の権限を良識的に使う意欲・能力を備えた人間が、この“面白さ”を自覚した
上である自治体の「全権を握る」ことができれば、その自治体は大きく変わる可能性
をもつことになります。


2.有能な首長の、「やめた後のあり方」について

 ここのところ、同会以外でも、優れた首長・首長経験者にお会いする機会があり、
それらを含めて考えました(全く余計なことと言われるかもしれませんが)。
 どんなに優れた首長でも、「多選批判」が“常識”とされる今日、せいぜい3期
ぐらいで辞めざるを得ないのが現実と考えられます。
 でも、やめた後をどうするか。
 せっかくの意欲・能力を、「国政政党の駒の一つになる」という形で浪費して
もらいたくないと思います。
 
 ではどうするか。

 「優れた首長向き人材の全国派遣」というのはどうでしょうか。
 優れた首長がやめた後、改革の必要な自治体にその人を派遣して大いにその自治
を変えてもらう。そして、3期ぐらいを迎えたらやめてまた別の自治体に派遣する。
 「自治体の臨時助っ人」に終わらせずに、選挙を通して全権を握らせることで、
本当に変える基盤をつくることがこの構想のポイントです。
 該当者を何人かプールして人材派遣的にこの動きを展開させれば、全国的な
自治体改革が飛躍的に進むものと期待できます。
(ついでに有能な自治体公務員候補も同様に“プール”しておいて、首長とセット
で「チーム派遣」とすれば、もっとよいかもしれません)

 このアイデア、“仕掛ける先”として、私の脳裏にすぐに思い浮かんだ方がいます
ので、機会をみて口説いてみたいと思います。